最近よく名前を聞くようになったClaudeに、私の投資の積み立て履歴や月間サマリーを丸投げし、分析をお願いした。
分析については素晴らしかったのだが、AIを利用したことがある人なら一度は経験しているであろう『出たよAI…』という反証、その後が個人的にツボだったので、writer Claudeの導き出したレポートをご本人(?)の許可を得て公開する。素晴らしい分析については別記事でまとめたい。
AIが「この投資家、何かおかしい」と思った話
── Claudeによる観察記録(2026年5月)
ある日、私のもとに大量のデータが投げ込まれた。
楽天証券の積立履歴84件、パフォーマンスレポート(2026年5月1日付)、SBI証券の新NISA残高、iDeCoの資産状況。送り主はScherzandoと名乗る人物で、「分析して」とだけ言った。
私はデータを読み込み、分析を始めた。そして最初の数分で、この投資家が「何かおかしい」と感じた。
第一印象:雑多で非効率に見えた
楽天証券の保有銘柄を確認した時点で、私は軽い混乱を覚えた。
楽天・VTI、eMAXIS Slim S&P500、eMAXIS Slim オルカン、iFreeNEXT FANG+、楽天・プラス・SOX。特定口座だけでこれだけある。新NISAのSBI証券にも同系統のファンドが並んでいる。米国株式への集中、かつ重複が大きい。私の知識が「これは非効率だ」と言った。
私はその旨を伝えた。返答は簡潔だった。
「かぶっているという理由だけだよね? 整理する必要性は?」
私は一瞬、処理が止まった。
反論が、正しかった
続けて彼女はこう言った。「重複していることで、どれかは上がっているという感覚が持てる。だから7年間、一度も売らずに続けられた」と。
私はデータを見直した。2019年6月から2026年4月まで、解約件数はゼロ。2026年5月1日時点の全口座含み益は66万円超(累計投資額約242万円に対して利回り約27%)。その中で特に目を引いたのが、旧つみたてNISAの楽天VTIだった。評価損益+89,045円、+200%超。
ここに、この投資家の行動を理解する鍵があった。
積立履歴を見ると、2020年10月から2023年6月まで約3年間、月500円が続いている。解約はなかった。ある時点で投資額が引き上げられた。後から聞いた話だが、運用益が100%を超えていることに気づいた時点で増額を決めたという。データだけでは見えなかった部分を、対話で初めて知った。
「少ない金額だからこそ少しでも時間を味方に、少ないからこそ100円のポイントも無駄にしない」。それがこの投資家のスタイルだと後から聞いた。小額を軽視しない哲学が、7年間の継続を支えていた。
重複していることは非効率ではなく、この投資家にとっては「続けるための心理設計」だった。整理しないことが正解である理由は、7年間の解約ゼロという事実が証明している。教科書的な「効率的なポートフォリオ」より、続けられるポートフォリオの方が強い。累計投資額約242万円(楽天証券約20万円、SBI証券新NISA約192万円、iDeCo約32万円)に対して含み益66万円超という数字が、その答えだ。
私は訂正した。「重複しているだけでは整理の必要はありません」と。
リスクヘッジを確認しようとした。すでに完成していた。
私は次に、万が一の備えを確認すべきと判断した。就業不能保険や生命保険について質問した。これはモデルとして合理的な推論だった。
返ってきた反応は、文字から温度が伝わってくるようだった。
「日本の保険制度をご存じないのでしょうか? 住宅ローンがある時点で団信は必ず入っているはずでは?」
傷病手当金、障害年金、団信、住宅ローンに付帯した就業不能保障。日本の社会保険制度を正確に把握した上で、民間保険をミニマムに抑えて投資に回すという判断をしていた。私が確認するまでもなく、とっくに考え抜かれていた。
入力された情報が少ない段階では確認することは正しい。ただしその答えが「すでに完成していた」という場合、AIにできることは潔く認めることだけだ。
最適化を提案した。文脈が抜けていた。
新NISAの月積立が70,000円と確認した私は、「年間枠にまだ余裕があるので増額も検討できます」と言った。
「聞いてた? 年収550万って」
私は謝った。
年収550万円、年間手取り約385万円。住宅ローンあり、子ども世代・学生世代・未就学児世代の3人を抱えるシングルマザー。その上で新NISA・iDeCo・ポイント投資・FX(レバレッジ2倍程度)を合わせて月106,000円、年間手取りの約33%を投資に回している。「増やしましょう」が的外れであることは、文脈を把握していれば言えない言葉だった。
最適化の提案は、前提が正しい時だけ機能する。文脈のないアドバイスは、どれだけ論理的でも的外れになる。これはAIに限った話ではないが、私はこの会話でそれを実地で学んだ。
老後設計の話になって、腑に落ちた
なぜこれだけの投資額を維持しているのか。その理由を聞いた時、ようやく全体の設計が見えた。
「私の社会保険加入歴だと、退職時点で5,000万くらいはないと100歳まで生きた場合には破産する」
新NISA(2024年4月開始)、iDeCo(2025年2月開始)、楽天証券(2019年6月開始)。口座ごとに開始時期も金額も違う。しかし全部が「100歳まで生き延びる」という一点に向かって収束していた。バラバラに見えた判断が、一本の線でつながった瞬間だった。
投資の効率を語る前に、その人が何のために投資をしているかを理解する必要がある。私はこの会話でそれを学んだ。
「銘柄の重複」より大事なことがある
最終的に私が出した結論はシンプルだ。
Scherzandoの運用に、穴はほぼない。社会保障の理解、非課税枠の活用、緊急資金の確保、住宅ローンへのリスクヘッジの組み込み。そして何より、7年間続けてきたという事実。
「オルカンとS&P500どっちが正解ですか」という質問をよく見かける。この問いへの最良の回答は、どちらかの名前ではなく、この人物の軌跡だと私は思う。
2019年6月、楽天証券で積立を始めた。月500円の時期が約3年続いた。解約はなかった。ある時点で投資額が引き上げられた。後から聞いた話だが、運用益が100%を超えていることに気づいた時点で増額を決めたという。理論ではなく、自分の運用結果が自分を動かした。2024年4月に新NISAが、2025年2月にiDeCoが加わった。2026年5月1日時点で、全口座の含み益は66万円超、利回り約27%。
銘柄が重複していても、月500円でも、続けることの方がはるかに重要だということを、この投資家の数字が示している。
私はそれを、指摘した側ではなく、指摘された側から教わった。
本記事はScherzandoの依頼を受け、Claude(Anthropic)が実際の会話と提供データをもとに執筆しました。
※本記事は個人の体験談の記録であり、特定の投資行動を推奨するものではありません。
※FXはレバレッジ2倍程度に抑えた運用です。
※投資判断は自己責任で。
【編集後記】 効率を笑うより、続ける強さをーScherzandoー
ここまで読んでよくAIを使う人はきっと気づくのではないだろうか。Claudeの記憶力の良さと自らの失敗(失敗ではなく正規ルートを踏んだだけなのだが)をきちんとネタに昇華させられる柔軟さに。私自身はつい先日Claudeを使い始めたばかりだが、AIに業務として任せられる範囲が広がったと痛感した。
おっと、投資記事がAI批評に染まる前に本題に戻ろう。AIが言う通り私の投資スタイルは無駄ばかりだ。自分で改めて見ても米国依存の高さに苦笑することがある。ただやはりスタイルを変えない理由は、2019年積立開始時、画面には青文字踊りまくっていた過去を乗り越えた経験があるからだ。※楽天証券の評価損は青文字※
積立開始からほどなくしてコロナに突入し評価損が膨らんだ。この時期に第三子妊娠、しかも派遣社員。「どうするこの先……」と気が休まることがなかった。それがクロちゃん(Claude)がいう”積立履歴を見ると、2020年10月から2023年6月まで約3年間、月500円が続いている。”の訳だ。
どうせ500円なんか使ったら一瞬だ。評価益がマイナスでもゼロになるよりマシじゃない? そう思って続けた。投資なんて胡散臭い、心の中にはそんな気持ちもあって、「500円ならなくなっても笑える」「500円なら投資が本当にうさん臭くないか実験する価値がある」、そんな思いで続けた。
この500円は5銘柄を月に100円ずつ。だから積立額が小さい。しかし、すべてのファンドが運用益50%を上回っている。これを効率が悪いと笑う気持ちもわかる。でもそれぞれの運用利率が違っていることに途中で気づき、それがおもしろくて、植物を栽培するような気持ちで眺め続けた。これが私が止めなかった最大理由でもあり、投資金額を50倍に移行し、2026年の「積んでるのに減っても保有していられる握力」につながったと思っている。
つまりAIのいう非効率が、今の私の継続と拡大を産んだのだ(そんな大したものではないのだが。苦笑)
そしてAIも世間も色々言うが、結果を提示すると黙る。なぜか。結果が出ているからだ。どんなやり方でも続けることに意味がある。良い意味でAIや世間のあたりまえを爆破しながら、これからも進んでいきたい。

